神匠の革靴をLUXAで購入して、6ヶ月経ちました。いくつか気がついたこともありますので、スコッチグレインとの比較など交えながら、紹介したいと思います。
神匠は、台湾のブランドで、なんとラオスで生産しているそうです。Ingenuityというブランド名もありますが、同じ代物なようです。
神匠ってどんなメーカー?
台湾の靴メーカーとして1990年代中頃に台湾中部の都市にて設立。2011年には、ラオスに生産拠点となる自社工場を設立、現在はオリジナルブランドの神匠(シンショウ)/Ingenuity(インジェニティ)の他に日本の様々な靴メーカーの靴を受注生産している。
本格的な革靴製法のグッドイヤーウェルト製法に特化したシューズメーカーで、ヨーロッパから職人をラオスのファクトリーに招聘し、技術向上に努めている。
らしいです。ラオス製造でコストカットした本格革靴という位置付けですね。
革靴のコスパ
革靴って、安いやつ探せば、数千円のものもありますよね。それで履き潰しても良いのですが、まともな革靴を何足か揃えて、ローテーションしてみることをお勧めします。実は、その方がはるかにコスパが良いのです。
そのあたりのことは、前回の記事を参照頂ければと思います。
スコッチグレインに続くコスパ革靴
愛用のスコッチグレインが、最近高いのです。高いというか、本来売りたかった値段で売れるようにようやくなったということなのだと思います。良い物が評価されて、正当な値段で売れるようになる、とても良いことだと思います。
ただ、安くても2万円台から、実際に欲しくなるようなモデルは4万円くらいから、となってくると、「うーん」と悩む訳です。気軽には買えないし、そこまで出すなら他の選択肢も視野に入ってくる。
神匠は、そんなコスパ坊たちの期待に応える革靴といえるかもしれません。
ラストはきつめ
スコッチグレインと同サイズで、2足買ってみたのですが、1足は踵が入りませんでした。もう1足は、キツイと感じましたがピッタリでした。
このピッタリ、良い意味でピッタリです。踵を入れるのは少々キツくて、靴べらが無いと履くことは不可能だと思います。でも、歩いている時に、踵が浮く感覚が全くなく、実に快適なのです。スコッチグレインは履きやすいのですが、少し踵が浮く感じがあって、神匠に比べると歩行感覚はイマイチかもしれません。
同程度のグレードで比較
せっかくなので、スコッチグレインの同程度?と思われるグレードのもので比較してみたいと思います。靴底はゴムで、そんなに良い皮を使っている訳では無く、実用重視の比較的安めのラインです。私は少々の雨の日や雨予報の日に履いています。色も茶系なので、近いですね。
こちらがスコッチグレイン(三年半経過)
やや尖ったデザインですね。革質は厚手でしっかりしています。踵も固くて丈夫です。週に一度は履いていますが、時々磨いているだけで、まだまだ履けそうです。
こちらが神匠(半年経過)
やや丸みを帯びたデザインですね。革質はスコッチグレインより薄手で柔らかです。耐久性には疑問も残りますね。ただ、つま先以外も全体的に艶があります。こっちの方が革としては良い革かもしれません。
購入価格
スコッチグレインは、数年前にアウトレットショップのセールで購入しました。値段は忘れましたが、1万円台だったと思います。最近は1万円台で購入することはおよそ困難かなと思います。これが1万円台で買えていれば、全然問題無いのですが。
神匠は、LUXAのセールでもありましたが、なんと1万千円での購入です。実際には、LUXAポイントが入ったり、ハピタス経由でハピタスのポイントも貰えたりしているので、もっとお安く買えている計算になります。価格的には、神匠に軍配ですね。
革質とラスト
前述の通り、ラストは個人的には神匠の方が好きです。靴べらさえあれば、歩行自体は実に快適ですから、私の足にあっているのかもしれません。皮質は表現しにくいですが、神匠の方が柔らかい感じがします。私は、神匠の方が艶があって好きですね。この項目は革靴の重要なポイントと思いますが、神匠に軍配です。
こちらがスコッチグレインのつま先部分
こちらが神匠のつま先部分。つま先もそうですが、全体に艶があります。
縫製などは粗め
一方、神匠の縫い目などは仕事が粗いと感じました。スコッチグレインの方が、綺麗に仕上がっています。神匠は、少しほつれが見られたり、接着が甘そうに見えたりします。でも細かいところなので、別にほつれていたらハサミで切ればいいかなとも思います。
踵が柔い
これは、はき始め当初にかなりきつかったことにも一因があるのだとは思いますが、踵が柔らかいです。そのため、シワが入ってしまいました。ちゃんと靴べら使っていてです。
スコッチグレインは踵が硬いので、3年以上履いても大丈夫なのですが。
ここは、スコッチグレインに軍配ですね。他もそうですが、スコッチグレインの方が耐久性がある感じがします。
修理対応
スコッチグレイン人気の秘密は、スコッチグレイン専門の修理会社「匠ジャパン」の存在も大きいと思います。ここで、メーカー仕様のメンテナンスが、そこそこお安く受けられるのです。これは大きいですね。神匠はどうか、というと外苑前の店舗で修理を受け付けているそうです。気になるお値段は、残念ながら匠ジャパンほどお安くないですね。ここは、さすがのスコッチグレインに軍配です。
総合評価と使い分け
私の評価としては、スコッチグレインの方が丈夫で造りがしっかりしています。また、修理対応もスコッチグレインの方が上だと思います。
神匠は革靴としての基本性能は良く、コスパはかなりのものと思います。ただ、耐久性や修理対応に疑問が残る部分もあります。
そこで、スコッチグレインは、長く履くことを前提に、5万円以上の高級ラインを購入するのが良いと思います。安く買うよりも、足にあっているもの、気に入ったものを選ぶべきですね。その為には、実店舗で実物を見てちゃんと選ぶのが良いと思います。修理しながら長くつきあう靴です。
でも、そんな立派な革靴は、1,2足あれば良いと思うので、それ以外は神匠は有力候補だと思います。なにしろ、1万円台で、これだけのしっかりした革靴が手に入るのはなかなかのものです。ただ、オールソールすると新品が買えるくらいかかるので、どちらかというと、踵のすり減りを直したりしながら履いて、5,6年して靴底がダメになったら買い換え、というような履き方になってくるかなと思います。
メンテナンスは必須
それでも、メンテナンスはちゃんとやりましょうね。
- 履いたらブラシで埃を払って、シューツリーを突っ込んで保管
- 履く間隔は2,3日は開けてローテーション
- 月に1度くらいは、靴クリーム(ちゃんとしたやつね)を塗って磨く
これだけのことですから、是非やるべきです。靴の持ちが全く違いますから。
神匠の革靴はAmazonで買える
残念ながら、LUXAでの販売は終わってしまいましたが、ネットで売られています。Amazonで買えるのですが、今は1万円台がありませんでした。時々、Amazonでもセールをやるみたいなので、神匠の革靴をチェックしてみてはどうでしょう。1万円台で気に入った型があれば、買いだと思いますよ!
LUXAでも、その後も見かけているので、激安で欲しい方は、LUXAに登録してチェックしておくと吉ですよ。
最近はハピタス案件になっていないことが多いですが、購入前には、一応チェックしましょうね。