陸マイラーにとって、クレジットカードの選択はとても重要です。ハピタスで月に3万ポイント稼げるようになると、クレジットカードは何でも良い、という人もいます。一人分ならそうでしょうけど、家族旅行分マイルを稼がないといけないおじさんにとっては、クレジットカードの方もおろそかにできません。最強のANAマイラー向けクレジットカードは、その人の決済額や考え方によって違ってくるのです。私もだいぶ悩みましたし、今でも、気持ちが揺らぐことが多々あり、何度も同じ計算をしている気がしてきたので、一度、損益分岐点と自分の考え方をここに整理しておきます。
最新の考察はこちら!
基本は年間決済金額で決まる
クレジットカードには、年会費が無料のものから、十万円以上のものまで様々な種類があります。それぞれ、特典も違うし、マイルの稼ぎやすさも違うので、一概には比較出来ないのですが、マイルが稼ぎやすいものは、年会費も高くなっていきます。
同じ100円でも、0.5マイルのものから、2マイル貰えるものまで差があります。ただ、年間に1000万決済しても、10万円しか決済しなくても年会費は同じなので、決済金額が多いほど、年会費は高くても還元率の高いカードを選んだ方がお得になります。
- 決済金額が多い → 年会費が高くても還元率の高いカード
- 決済金額が少ない → 年会費の安いカード
となりますね。問題は、じゃあ、どの位の決済額?ということです。
代表的なカードと損益分岐点
それでは、代表的なANAカードとその還元率、年会費を見ていきましょう。
ANA VISAカード
一般カードです。一応記載しますが、陸マイラーの皆さんには還元率が低く、ほぼメリットは無いカードですね。
- 標準年会費 2,000円
- マイ・ペイすリボ登録 1,025円+税
- 継続マイル 1,000マイル
- 標準還元率 0.5%
ANA VISA/MASTERSワイドゴールドカード
陸マイラーにとって、最強とも言われるカードです。最強かどうかは別として、様々な技術介入の余地があり、大変面白いカードだと思います。
- 標準年会費 14,000円+税
- マイ・ペイすリボとWEB明細の登録 9,500円+税
- 継続マイル 2,000マイル
- 標準還元率 1%
- マイペイすリボ実施 1.3%
- マイペイすリボ+前年V3(300万以上)達成 1.48%
- マイペイすリボ+前年V3(300万以上)達成+ソラチカルート 1.71%
詳しくはこちら、
ANA VISAプラチナ プレミアムカード
ワイドゴールドカードの上位に位置するカードですね。このあたりから、年会費はかなりの高額になってきます。
- 年会費 80,000円+税
- 継続マイル 10,000マイル
- 標準還元率 1.5%
- マイペイすリボ実施 1.8%
- マイペイすリボ+ソラチカルート 1.98%
ANA ダイナース プレミアムカード
現在、最も還元率の高いANAカードです。年会費も笑える金額になってきています。
- 年会費 155,000円+税
- 継続マイル 10,000マイル
- 標準還元率 2.0%
年会費と継続マイルを考慮
各カードの最も安い年会費の場合の還元率と年間決済額の関係から、損益分岐点を求めたいのですが、加味すべき要素があります。
まずは、年会費の考え方ですが、1マイルの価値を仮に1.5マイルと想定して計算したいと思います。例えば、年会費80,000円のプラチナカードでしたら、マイナス53,333マイルと考えるのです(年会費はマイナススタート)。
次に継続マイルですが、これは、毎年貰えるので、スタートにプラスします。先ほどの例のプラチナカードですと、10,000マイル貰えるので、マイナス43,333マイルからのスタートとします。
ここで一旦グラフにしてみましょう。
- 年間100万円以上決済するなら、ワイドゴールドカードの方がお得
- ワイドゴールドカードは、ソラチカが同条件なら、プラチナカードには年間1000万円程度まで逆転されない。
- ダイナースプレミアムは論外に損
ということが分かります。そう、ほとんど誰しも、ワイドゴールドカードを持つべきなのです。
上位カードの特典も考慮
ここまではすぐに分かるのですが、上位カードにはさまざまな特典があります。これがあるから悩むのです。そこで、上位カードの特典を金額に換算したいと思います。
よくあるようなプライオリティパスは定価だといくらだから〜という計算には余り意味が無いので、そうではなくて他の手段でもっと安価に調達可能な特典はそちらを基準にします。
基準とするカードは、お得度が高いと思われるMUFGプラチナカードです。セゾンや楽天もあるのですが、家族カードなどの条件が近いカードとして選びました。MUFGプラチナカードには、
- コンシェルジュサービス
- プライオリティパス(家族会員も)
- プラチナグルメ
- 空港宅急便往復無料
- 各種旅行保険
などのプラチナカードのサービスが含まれていて、年会費は、21,000円です。すなわち、これらのサービスの価値を21,000円(14,000マイル相当)と考えると以下のようになります。
- ソラチカ無しの場合、年間決済額700万ほどでプラチナカードが有利に
- ソラチカ有りの場合、年間決済額850万ほどでプラチナカードが有利に
ソラチカの有無で比較する理由は、ソラチカルートは、月に2万ポイント分しか通せないからです。そちらがハピタスで埋まってしまう人にとっては、ソラチカ無しでの比較にならざるを得ないのです。
他にも特典がある
ANAプラチナカードは年会費からも分かると思いますが、MUFGプラチナよりも優れている点もあります。
- ANA国内空港ラウンジ無料
- USJのアトラクション優先入場
- そもそもステータスが違う
- コンシェルジュサービスの質
- カードが1枚で済む
- 旅行保険の内容も充実
などが挙げられます。これらを「いくらの価値」と評価するかで、どちらを持つべきか変わってきます。ちなみに、ソラチカ無しの場合で、年間決済額500万だと、ワイドゴールドとプラチナの差は、5,000マイル(7,500円)ほどワイドゴールドが有利です。ただし、そもそもプライオリティパスなどのサービスが必要かどうか、という点も考慮すべきですね。損得以前に、要らないものは要らないので。
タイプ別のざっくり目安
さて、マイルの価値の考え方が変われば(例えば2円相当など)、前提は大きく崩れてしまいますので、あくまで、一つのケーススタディと考えて頂きたいのですが、タイプ別の目安を示したいと思います。
プラチナカードのサービスが不要な人
プライオリティパスとか、あれば嬉しいけど、お金払ってまでほしくないし、コンシェルジュなんて使わないし、という人です。
- 年間決済額 100万未満は一般カード
- 年間決済額 100〜1000万はワイドゴールドカード
- 年間決済額 1000万以上はVISAプラチナカード
となります。単純にマイルの損得だけで判断して良いと思います。
プラチナカードのサービスが欲しい人
コンシェルジュとか使いたいし、家族旅行でLCCとか乗ってもラウンジに入れるプライオリティパスは魅力的、という方です。
- 年間決済額 100万未満は一般カード+MUFGプラチナ
- 年間決済額 100〜500万はワイドゴールドカード+MUFGプラチナ
- 年間決済額 500万以上はVISAプラチナ
クレジットカードにステータスを見いだせる人
いやいや、損得もあるけど、クレジットカードはステータスだから。カッコイイカードが欲しいんだよ。マイルとか稼げるとそれも嬉しいけどね、という人です。
- 年間決済額 0〜300万はワイドゴールドカード+MUFGプラチナ
- 年間決済額 300〜1000万はVISAプラチナ
- 年間決済額 1000万以上はダイナースプレミアム
といったところでしょうか。ざっくりですけどね。
悩みは尽きない
ちなみに、私は、昨年まではクレジットカードは極力使わない派だったので、年間50万くらいだったと思うのですが、陸マイラーを始めて、積極的に使っています。
11月頭の段階で既に500万円を超えているので、たぶん、年間600万くらいの決済額にはなると思います。他で記事にしていますが、クーポンやなんやで、飲食費やゴルフ代をカードで立て替え払いしているだけなんですけどね。
ただ、これが毎年続くとも限らないですよね。それに、そもそもそんなプラチナサービスやステータスが自分に必要とも思えない。SFC修行をしちゃえば、さらにプラチナサービスなんて必要無くなる、とも考えてしまいます。
たぶんケチなので、私は、このままワイドゴールドカードで行くと思います。ただ、プラチナサービスにも興味があるので、お試しでMUFGを作ってみようかなと思っています。MUFGプラチナはハピタス経由で作ると14,000ポイント!貰えちゃうのも大きいし、一度作ってみてもいいかも。プラチナサービスが案外使えて、さらに継続して年間500万以上決済するようだったら、ANAプラチナカードも考えてみようかなと考えています。
どのカードでもハピタスは必須
まぁこの記事を読んでいる方には少ないと思いますが、もし、まだハピタスに加入していない方がいましたら、これは迷わず入るべきかと思います。
例えば、楽天で10,000円買ったとして、ワイドゴールドカードの最高還元率で171マイル貰えますよね。ハピタス経由していると、100ハピタスポイントが追加で貰えるので、ソラチカルート通すと90マイルになり、合計261マイル(還元率2.61%)にできるのです。
これが年会費無料なのですから使わない手はありません。